モルタル外壁塗装の特徴と工事費用・塗り替え時のポイントを解説 | 千葉の外壁塗装専門店 - ハウスメイク

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外壁塗装基礎知識

モルタル外壁塗装の特徴と工事費用・塗り替え時のポイントを解説

お読みいただきありがとうございます!『千葉県の外壁塗装専門店 ハウスメイク』です。

一昔前まで主流だった「モルタル外壁」は、今でも根強い人気を誇る塗装方法です。
これからモルタル外壁塗装をするのなら、どのようなメリットやデメリットがあるのか、どのような塗料を使うのか、また劣化した場合の対処法方法はどうしたら良いのかなどを知っていると安心です。

この記事では、モルタル外壁塗装の基礎知識から修理方法などを詳しくご紹介します。
これからモルタル外壁塗装をする場合だけでなく、すでに劣化症状が出ている場合にも参考にしてください。

【目次】

1. モルタル外壁塗装とは?基礎知識
1-1. モルタル外壁塗装とは?
2. モルタル外壁塗装の流れ
2-1. 足場架設
2-2. 外壁の高圧洗浄
2-3. 周囲の養生
2-4. 下塗り
2-5. 中塗り
2-6. 上塗り
2-7. 施主引き渡し
3. モルタル外壁塗装の仕上げの種類
3-1. リシン仕上げ
3-2. スタッコ仕上げ
3-3. 吹付タイル仕上げ
3-4. タイル吹き押さえ
3-5. リシンかき落とし
3-6. 左官仕上げ
4. モルタル外壁塗装前にしておきたいチェックポイント
4-1. 汚れ、苔、カビ
4-2. ひび割れ
4-3. チョーキング
4-4. 塗膜の浮き剝がれ
5. モルタル外壁塗装で使う塗料について
5-1. アクリル塗料
5-2. ウレタン塗料
5-3. シリコン塗料
5-4. ラジカル塗料
5-5. フッ素塗料
5-6. 無機塗料
6. モルタル外壁塗装の費用
7. モルタル外壁塗装のメリットとデメリット
7-1. モルタル外壁塗装のメリット
7-2. モルタル外壁塗装のデメリット
8. モルタル外壁塗装の劣化症状とメンテナンス方法
8-1. モルタル外壁塗装の5つの劣化症状例
9. モルタル外壁塗装の劣化症状ごとメンテナンス方法
9-1. ひび割れ
9-2. チョーキング
9-3. 浮き剥がれ
10. モルタル外壁塗装はDIYで修理可能?道具や方法と注意点
10-1. DIYでモルタルのひび割れを補修する方法
11. DIYでの修理に必要な道具と費用
12. DIYの外壁修理は軽微な劣化のみに
13. よくあるご質問
13-1. モルタルとサイディングは、どちらが良いですか?
13-2. モルタルとコンクリートは、どちらが良いですか?
14. まとめ

1. モルタル外壁塗装とは?基礎知識

モルタル外壁塗装について詳しく見ていく前に、まずは基礎知識をおさらいしておきましょう。

1-1. モルタル外壁塗装とは?

モルタルを使った「モルタル外壁塗装」は、1950~1990年に広く普及した外壁の塗装方法です。
セメントと水を1:2~3ほどで混ぜて作ったモルタルを外壁に塗っていくモルタル外壁塗装には、高い防火性があります。

近年ではパネルを貼り合わせる「サイディング外壁」が多くなっていますが、モルタル外壁も変わらず愛用されている外壁塗装の手法です。

2. モルタル外壁塗装の流れ

モルタル外壁塗装をする際の流れを、一つずつ順を追って見ていきましょう。

2-1. 足場架設

実際の塗装に入る前に、足場を組まなければなりません。
高所でも安全に、そしてスムーズに作業するためには足場の架設が必須です。
足場があれば、塗りムラや塗り残しのリスクを最小限に抑えて高品質の塗装をすることができます。

また、足場を組んだ後に飛散防止ネットを設置することで、塗料や水が近隣へ飛び散るのを防ぐことが可能です。

2-2. 外壁の高圧洗浄

足場を組んだら、塗装する前に高圧洗浄機を使って外壁の汚れを落とします。
汚れが残った状態で塗装すると、塗りムラが発生したり剥がれやすくなったりするためです。

2-3. 周囲の養生

外壁をすべて塗装するとは言っても、換気扇や照明などは作業範囲外です。
塗料が付着しないよう、作業範囲外となる部分にはビニールなどを使い養生します。

2-4. 下塗り

モルタルを塗る前に、下地を塗って固めます。
下塗り材にはシーラーが使われ、これによってモルタル塗料が外壁と密着し剥がれにくくなります。

2-5. 中塗り

下塗りが完全に乾いたら、中塗りを行います。
中塗りとは、仕上げ用の塗料で1工程目の塗りを行うことです。

一度ではなく二度塗ることで色ムラが出たり気泡が入ったりするのを防ぎ、美しい外壁塗装に仕上げることができます。
また、中塗りが下地である下塗りを保護し、塗装が剥がれにくくなる効果もあります。

2-6. 上塗り

塗りの2工程目で、仕上げの塗装となる上塗りも、中塗りが完全に乾いてから作業を行います。
上塗りは、外壁塗装の品質を決める重要なステップです。
外観の美しさだけでなく、耐久性も上塗りによって決まります。

2-7. 施主引き渡し

上塗りが終わったら、足場を解体する前に施主と共に仕上がりをチェックします。
各所をしっかり確認し、問題なければ足場を解体して引き渡しです。

3. モルタル外壁塗装の仕上げの種類

モルタル外壁塗装では、模様を付ける工法が一般的です。
この模様仕上げには、主に6つの種類があります。

3-1. リシン仕上げ

ツヤがないザラザラした表面が、リシン仕上げです。
シンプルでさまざまな外壁に合うメリットがありますが、凹凸部分に汚れが溜まりやすく、ひび割れが発生しやすいというデメリットもあります。
ひび割れを起こしにくくするために、「弾性リシン」を使うこともあります。

リシン仕上げは砂利や砂を混ぜた骨材を吹き付ける工法で、相場が1m²あたり1,800円と安いことも特徴です。

3-2. スタッコ仕上げ

リシン仕上げを厚くしたのが、スタッコ仕上げです。
塗装に厚みがあるため重厚感がある外観に仕上がるだけでなく、ひび割れが発生しにくくなります。
リシン仕上げ同様に、さらにひび割れしにくくする「弾性スタッコ」を使用するケースもあります。
ただし、厚塗りをするためリシン仕上げよりも凹凸が大きくなり、汚れが溜まりやすくなる点はデメリットです。

スタッコ仕上げには、「スタッコ吹き放し仕上げ」と「スタッコ凹凸部処理仕上げ」の2種類があります。
スタッコ吹き放し仕上げは、骨材を吹き付けたままの状態で仕上げる方法です。
スタッコ凹凸部処理仕上げは、吹き付けた後にローラーなどを使って平らにします。

3-3. 吹付タイル仕上げ

吹付タイル仕上げは、「ボンタイル仕上げ」や「複層模様吹き付け」と呼ばれることもある手法です。
貼り合わせるタイルではなく、「タイルガン」と呼ばれる専用の機材を使って3回塗り重ねていきます。
骨材がないため柔らかめで、ひび割れに強く防水性も高い仕上げ方法です。

吹付タイル仕上げは、リシン仕上げやスタッコ仕上げよりも不規則でランダムな凹凸で、全体的に滑らかな見た目になります。

注意点として挙げられるのは、タイルガン使用時に材料が飛び散りやすいことです。

3-4. タイル吹き押さえ

吹付タイル仕上げには、一般的に「吹付タイル仕上げ」と呼ばれる紙粘土のような材料を使って凹凸を作る「中粒仕上げ」のほかに、材料を吹き付けた後にローラーなどを使って表面を少し平らにする「タイル吹き押さえ」があります。

「タイル吹き押さえ」は、「押さえ仕上げ」とも呼ばれる手法です。

タイルガンで吹き付けた後、完全に乾燥する前にローラーなどを使って押さえを行うことで、よりツルツルとした表面になります。
また、凹凸は吹き付けガンの口径によって調整が可能です。

3-5. リシンかき落とし

砂利や砂を混ぜた骨材を吹き付けるオーソドックスな工法であるリシン仕上げに一手間加えたのが、「リシンかき落とし」です。
骨材を吹き付けた後にブラシや剣山などを使って表面を引っ掻いて仕上げる工法で、一手間かかる分リシン仕上げよりも費用が高くなります。

リシンかき落としは風合いのある仕上がりが特徴で、シンプルなリシン仕上げよりも長持ちしやすいこともメリットです。

3-6. 左官仕上げ

職人によって模様を作る手法が、「左官仕上げ」です。
模様は種類が多く、好みのものを選べておしゃれに仕上がることが大きなメリットになります。
扇仕上げやクシベラ仕上げ、スパニッシュ仕上げなどさまざまな仕上がりにできます。
ただし、左官仕上げは職人の腕が仕上がりに直接影響する点には注意しましょう。

4. モルタル外壁塗装前にしておきたいチェックポイント

モルタル外壁にするなら、ここでご紹介する4つのポイントを事前に確認しておきましょう。

4-1. 汚れ、苔、カビ

モルタル外壁は表面に凹凸があるものが多いため、汚れが溜まりやすいです。
汚れは時間が経つ毎に落ちにくくなるので、見つけたらすぐに掃除をしましょう。
また、苔やカビも同様に、ブラシでやさしくこすって落としましょう。
特に、日当たりが悪く湿気がこもりやすい1階部分や風通しの悪い部分はこまめにチェックを行い、
汚れが溜まらないように心掛けることが大切です。

4-2. ひび割れ

モルタル外壁塗装前にしておきたいチェックポイント「ひび割れ」

ひび割れは、モルタル外壁に付き物です。
ベテラン職人による施工であっても乾燥硬化の際に収縮が起こるため、どうしてもひび割れが発生します。

ただし、すべてのひび割れが危険というわけではありません。
幅が0.3mm未満の、まるで髪の毛のような細いひび割れは「ヘアークラック」と呼ばれ、危険性は低いです。
一方で、幅0.3mm以上の太いひび割れは「構造クラック」と呼ばれ、すぐに補修する必要があります。
補修しないと雨水が入ってきたり剥がれ落ちたりする危険があります。

4-3. チョーキング

モルタル外壁塗装前にしておきたいチェックポイント「チョーキング」

チョーキングは、モルタル外壁を触った際に白い粉のようなものが付着する現象。
「白亜化」とも呼ばれ、モルタル外壁塗装が劣化している証拠です。
塗膜が紫外線などによって分解され、顔料が表面に出てくるために起こります。

チョーキングが発生するということは、塗膜がなくなり防水性能が低下していることを意味します。
早めに塗り替えを行い、雨水の侵入などの被害を防ぎましょう。

4-4. 塗膜の浮き剝がれ

モルタル外壁が経年劣化すると、ひび割れが発生し、ひび割れから雨水などが侵入します。
侵入した水分は塗膜を押し上げ、まるで浮いたように膨れ上がることがあります。

浮き剥がれは、放置するとさらに悪化するため、早めに補修しなければなりません。

5. モルタル外壁塗装で使う塗料について

モルタル外壁塗装では、さまざまな塗料が使われます。
塗料によって特徴が異なるので、工事を考えているなら知識を得ておくと安心です。

人気の外壁材については、「外壁リフォームの種類と人気の外壁材!費用相場や選び方を解説」もご覧ください。

5-1. アクリル塗料

アクリル塗料のメリットは、低価格で費用を抑えられることです。
種類が多いので、塗料にこだわりたい場合にもおすすめです。
ただし、耐久性および耐用年数は他の塗料に比べると劣ります。

5-2. ウレタン塗料

弾性があるウレタン塗料は、紫外線に強くひび割れしにくいことが特徴です。
アクリル塗料に次いで安いですが、防汚性は劣ります。

5-3. シリコン塗料

商品が豊富で選択肢が多いシリコン塗料は、近年で一番ポピュラーな塗料です。
紫外線に強く防汚性も高いですが、商品によっては耐用年数が短いもののあるため注意しましょう。

5-4. ラジカル塗料

ラジカル塗料はシリコン塗料と同程度の価格ですが、耐用年数が長めでコスパが良いです。
紫外線に強いだけでなく、コケなどが付着しにくくチョーキングも起こりにくくなっています。
ただし、技術が複雑なため、施工数は多くありません。

5-5. フッ素塗料

長期的にトータルコストを抑えることができるのが、フッ素塗料です。
15~20年と耐用年数が長く、耐久性に優れています。
紫外線に強いことはもちろん、防カビ・防藻できる塗料も選ぶことができます。
ただし、ツヤありの塗料のみであることには注意が必要です。

5-6. 無機塗料

炭素を含まず、無機物を配合して作られている無機塗料は、20~30年と耐用年数が非常に長いです。
紫外線ではほとんど劣化しない無機物を使用しているため耐候性が高く、汚れが付着しにくく燃えにくいことも特徴です。
デメリットとしては、塗装にスキルと知識が求められることと価格が高いことが挙げられます。

6. モルタル外壁塗装の費用

足場代や諸経費を含めたモルタル外壁塗装の坪数別の費用相場です。
塗料の種類によっても値段は大きく変わります。

坪数 張り替え費用 費用相場
20坪 99㎡ 約65~89万円
30坪 148㎡ 約98~135万円
40坪 198㎡ 約130~180万円
50坪 247㎡ 約165~220万円
60坪 297㎡ 約197~270万円
70坪 346㎡ 約230~310万円
80坪 396㎡ 約265~356万円

7. モルタル外壁塗装のメリットとデメリット

モルタル外壁塗装のメリットとデメリット

モルタル外壁塗装を考えているなら、メリットだけでなくデメリットも知っておくべきでしょう。
ここではメリット・デメリットそれぞれについて詳しくご紹介します。

7-1. モルタル外壁塗装のメリット

モルタル外壁塗装のメリットは、以下の4つです。

  1. ● 価格が安い
  2. ● デザインが豊富
  3. ● 遮熱効果が高い
  4. ● 耐久性も高い
7-1-1. 価格が安い

モルタル外壁の塗装費用は30~40坪程度の住宅では、80万~120万です。

ですが、モルタル外壁を張り替えてリフォームする場合は同じ坪数でも2倍程度の費用が発生してしまいます。

モルタル外壁が張り替えを必要としているほど、劣化していないのであれば、費用が安い塗装でのリフォームも考えてみましょう。

7-1-2. デザインが豊富

施工方法や仕上げの種類がいくつもあるだけでなく、素材の組み合わせも何通りもあるため、モルタル外壁塗装はデザインが豊富です。
職人による作業なので、希望に沿った雰囲気に仕上げられます。

和風でも洋風でも、懐かしい雰囲気でもスタイリッシュな雰囲気でも、さまざまなデザインが可能です。

7-1-3. 遮熱効果が高い

モルタル外壁は遮熱効果が高いため、金属を使った外壁に比べると室内の温度が上昇しにくいです。
何層も素材を塗り重ねていくモルタル外壁は、厚くなればなるほど高い遮熱効果を発揮します。

7-1-4. 耐久性も高い

耐久性が高いことも、モルタル外壁のメリットです。
たとえば強風で飛ばされてきたものがぶつかっても、モルタル外壁なら簡単には壊れないとされています。
不燃性の材料を使っているため、耐火性が高いことも大きな特徴です。

7-2. モルタル外壁塗装のデメリット

モルタル外壁塗装のデメリットは、以下3つが挙げられます。

  1. ● 下地にひび割れが起きやすい
  2. ● 汚れやすい
  3. ● 熟練の職人の対応が必要
7-2-1. 下地にひび割れが起きやすい

モルタル外壁は継ぎ目がないため、コーキングの補修は必要ありません。
一方で衝撃を吸収してくれる緩衝材であるコーキングがないため、地震などが発生するとひび割れが生じやすくなります。

また、防水効果が高くないため、湿潤・乾燥のサイクルを繰り返すうちにひび割れが発生しやすい点がデメリットです。

7-2-2. 汚れやすい

表面に凹凸があるモルタル外壁は、汚れが付着しやすいこともデメリットです。
ホコリなどの汚れのほか、苔やカビも発生しやすいため、こまめに手入れしなければなりません。

とは言え、モルタル外壁の表面は凹凸が非常に多く、掃除がしにくいことも覚えておくべきでしょう。
明るめの色で仕上げることが多いため、多少の汚れでも目立つこともデメリットです。

7-2-3. 熟練の職人の対応が必要

サイディング外壁のように貼り合わせるのではなく、モルタル外壁は職人が手作業で塗って仕上げを行います。
そのため、職人の技量によって仕上がりに大きな差が出ます。
特に、左官仕上げやローラー仕上げなどはスキルが仕上がりに大きく影響するので、熟練の職人が必要です。

8. モルタル外壁塗装の劣化症状とメンテナンス方法

モルタル外壁は経年劣化するため、劣化症状に合わせたメンテナンスが必要です。
症状に合っていないメンテナンスをしても効果がないため、どのような劣化症状があるのか・適切なメンテナンス方法は何かを知っておきましょう。

8-1. モルタル外壁塗装の5つの劣化症状例

モルタル外壁でよくある劣化症状は、下記の5つです。

  1. ● 水をかけると吸い込む
  2. ● 手に粉がつく
  3. ● カビが発生している
  4. ● ひび割れがある
  5. ● 表面が剝がれている
8-1-1. 水をかけると吸い込む

水をかけると吸い込むのは、防水効果が薄れてきている証拠です。
防水効果が効いているモルタル外壁ならば水を弾きますが、弾かずに染み込んでしまうのなら、劣化症状であると考えましょう。
防水効果が低くなると浸水しやすくなるため、注意が必要です。

防水効果の低下は日が当たる場所で起こりやすいので、時々水をかけて確認していくと良いでしょう。

8-1-2. 手に粉がつく

塗膜が剥がれて顔料が表面化すると、手に粉がつくようになります。
これは「チョーキング」と呼ばれる劣化症状で、油でできた樹脂の塗料が薄くなり、防水効果が低くなっている証拠です。

紫外線によって塗膜は劣化し水がどんどん染み込むようになるため、チョーキングが発生したら早めの対策が必要です。

8-1-3. カビが発生している

カビは、高温多湿で増殖します。
モルタル外壁でカビが発生するのは、外壁の防水効果が低くなり水分を吸い込んでいるからです。
特に、日当たりが悪い場所は湿気が溜まりやすいためカビが発生しやすいです。

カビだけでなく苔も同様で、どちらも外壁に根を張ることから、放置すると耐久性を下げることにもつながります。
さらなる症状を引き起こさないためにも、なるべく早めに塗り替えを検討しましょう。

8-1-4. ひび割れがある

幅0.3mm未満の小さなヘアークラックであれば早急な対処は必要ありませんが、幅0.3mm以上の大きな構造クラックは危険度が高い劣化症状です。

そのままにしておくと、浸水やひび割れが広がる可能性があります。
そうなる前に対処することが大切です。

8-1-5. 表面が剝がれている

下地との接着力が弱まると、モルタルの表面が剥がれてしまいます。
表面が剥がれて下地が露出した状態が続くと劣化がどんどん進むため、注意しなければなりません。
日当たりが良い場所でも悪い場所でも起こりやすい劣化症状なので、見つけたら塗り直しを検討すると安心です。

9. モルタル外壁塗装の劣化症状ごとメンテナンス方法

さまざまな劣化症状があるモルタル外壁ですが、症状に合わせたメンテナンス方法を知っておくことも重要です。

  1. ● ひび割れ
  2. ● ヘアーラック
  3. ● 構造クラック
  4. ● チョーキング
  5. ● 浮き剥がれ

それぞれの症状について、適切なメンテナンス方法を見ていきましょう。

9-1. ひび割れ

ひび割れは、大きさによって2つの種類に分けられます。
幅0.3mm未満はヘアークラック、幅0.3mm以上は構造クラックです。
それぞれでメンテナンス方法が違うため、どちらに該当するのかを見極めることが大切です。

9-1-1. ヘアーラック

幅0.3mm未満で深さが4mm未満の小さなヘアークラックであれば、コーキング材をクラック部分にすり込んで対処します。
すり込むことで、ひび割れ部分の隙間を埋めることが可能です。

9-1-2. 構造クラック

幅0.3mm以上で深さが4mm以上の大きな構造クラックの場合は、コーキング材をしっかり充填して隙間を埋めなければなりません。
ひび割れている奥の部分まで補修する必要があるため、クラックの周囲をVやUの形に切り込みを入れ、そこからコーキング材を流し入れます。

構造クラックを放置すると、雨水によって内部がサビたり腐食したりするため、早めにメンテナンスすることが大切です。

9-2. チョーキング

チョーキングが発生している場合は、再塗装する必要があります。
塗膜による防水効果が薄れているため、なるべく早めに業者へ依頼しましょう。

9-3. 浮き剥がれ

浮き剥がれも、再塗装が必要です。
剥がれている部分のみの修理が可能な場合もありますが、全体的な塗り直しを行ったほうが安心です。

10. モルタル外壁塗装はDIYで修理可能?道具や方法と注意点

モルタル外壁は、劣化症状の程度によってDIYでの対処が可能な場合があります。
ただし、劣化症状だけで外壁全体の状況を把握するのは簡単ではありません。
「これくらいなら」とDIYをしても、劣化症状が改善しないこともあります。
また、作業場所によっては危険を伴うこともあるため注意が必要です。

住宅に長く住み続けるためには、やはりプロの業者に依頼するのがベストです。
どうしてもDIYを行う場合は、高所での作業は避けるなど、無理なく作業できる範囲に留めましょう。

10-1. DIYでモルタルのひび割れを補修する方法

DIYでひび割れを補修するのなら、下記の手順で進めます。

  1. ● 汚れを落とす
  2. ● ひび割れなどを補修する
  3. ● 遮塗装しない箇所を養生する
  4. ● 塗料を外壁に塗る
10-1-1. 汚れを落とす

まずは硬めのほうきなどを使い、補修する部分や周囲の汚れをしっかり落とします。
汚れが残っていると、塗装が浮いてしまうことがあるためです。
ホコリなどの汚れだけでなく、劣化した表面も一緒に落としましょう。

10-1-2. ひび割れなどを補修する

ヘアークラックがある部分には、速乾セメントを塗ります。
剥がれがある部分は、古いモルタルを剥がしてから塗り直す作業が必要です。

10-1-3. 塗装しない箇所を養生する

換気扇や照明、窓枠など、補修による塗装が必要ない箇所には、ビニールやテープ、新聞紙などを使って養生しておきます。
この時、地面にも養生しておくと塗料による汚れを防ぎやすくなります。

10-1-4. 塗料を外壁に塗る

仕上げとして、補修した部分に塗料を塗ります。
ローラーで全体的に塗りますが、細かい部分はハケを使うと効果的です。
ローラーは、一方向にゆっくり押さえながら動かすと、塗料の飛散を防げます。

11. DIYでの修理に必要な道具と費用

DIYで修理するなら、必要な道具を揃えなければなりません。
ここでご紹介する道具と費用を参考にして、必要なものを揃えましょう。

道具 参考価格 用途 必要度
塗料 12,540円~ 外壁塗装に使用する塗料 必須
ローラー 1,000円~ 塗料を外壁に塗るため使用する 必須
ハケ 1,000円~ ローラーで作業しづらい箇所を塗装する 必須
つなぎ棒 1,000円~ 手の届かない箇所をローラーで塗装する際に使用する 任意
手袋や軍手 300円~ 作業する際に汚れないために使用する 任意
脚立 7,000円~ 手の届かない箇所の塗装に使用する 任意
マスキングテープ 400円~ 塗料を汚したくない箇所を覆うために使用する 任意
古新聞 塗料で汚したく箇所に敷いておく 任意
汚れてもいい服 塗装する際に使用する 任意
速乾セメント 500円~ 塗装前に外壁の剥がれ散る箇所の補修 任意
バケツ 150円~ 速乾セメントを入れておく容器 任意
コテ 400円~ 速乾セメントを外壁に塗るために使用する 任意
水道水 速乾セメントと混ぜ合わせるために使用する 任意
スコップ 200円~ 速乾セメントと水を混ぜ合わせるために使用する 任意

12. DIYの外壁修理は軽微な劣化のみに

DIYでも、モルタル外壁は修理が可能です。
ただし、大幅な劣化症状はDIYでは対応しきれません。
修理したつもりでも家そのものの劣化が進んでしまい、かえって修理費用が高くつくケースもあります。

そうならないために、DIYによるモルタル外壁の修理は色褪せやヘアークラックなどの軽微な劣化症状のみにしておきましょう。

13. よくあるご質問

モルタル外壁塗装で、よくある質問を2つご紹介します。

13-1. モルタルとサイディングは、どちらが良いですか?

モルタルとサイディングには、それぞれ良さがあります。
モルタルは防火性が高く、継ぎ目がない美しい仕上がりが可能です。
職人による手作業なので、趣のあるオリジナルの外観に仕上げることもできます。

一方でサイディングは、低価格で工期が短く、耐用年数が長めであることが特徴です。
デザインが豊富なことも、サイディングのメリットです。
それぞれの良さを踏まえ、どのような仕上がりにしたいのかなどをベースに選びましょう。

13-2. モルタルとコンクリートは、どちらが良いですか?

モルタルとコンクリートは、それぞれ一長一短です。
モルタルのほうが強いですが、ひび割れしやすいという特徴があります。

一方のコンクリートはひび割れしにくいですが、引っ張る力に弱いです。
鉄筋と組み合わせれば引っ張る力にも耐えられるようになるため、用途によって使い分けるのも良いかもしれません。

14. まとめ

モルタル外壁は、職人作業による風合いのある美しい仕上がりになることが大きな魅力です。
ひび割れしたり汚れがつきやすかったりといったデメリットはあるものの、適切にメンテナンスや塗り替えをしていくことで、長く愛用することができます。

ただし、大規模な劣化症状を放置しておくと浸水などのリスクが高くなることには注意が必要です。
適切なタイミングで、業者によるメンテナンスや塗り替えを行っていきましょう。

千葉県の外壁塗装専門店 ハウスメイク』は、10,000棟以上の施工実績を持つ、地域密着型の外壁塗装業者です。
国家資格の1級塗装技能士やリウォール診断士が在籍しており、有資格者が丁寧に、確かなアドバイスをいたします。
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