お読みいただきありがとうございます!『千葉県の外壁塗装専門店 ハウスメイク』です。
外壁コーキングは、建物の耐久性を高め、劣化を防止する役割があります。
建物を守るためにも、外壁コーキングが劣化したら早めに補修することが大切です。
今回は、外壁コーキングの種類や定義、補修のタイミングを解説します。
気になる費用相場についてもご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
- 1. 外壁コーキングとは
- 1-1. 外壁の隙間を埋める充填材を入れること
- 1-2. コーキングとシーリングの違い
- 2. 外壁コーキングの種類
- 2-1. アクリル系コーキング剤
- 2-2. ウレタン系コーキング剤
- 2-3. シリコン系コーキング剤
- 2-4. 変性シリコン系コーキング剤
- 2-5. ポリウレタン系コーキング剤
- 2-6. ポリサルファイド系コーキング剤
- 2-7. ブチルゴム系コーキング剤
- 2-8. 油性コーキング剤
- 3. 外壁コーキングの寿命はどれくらい?
- 4. こうなったら補修のサイン。外壁コーキングの主な劣化症状
- 4-1. 肉やせ
- 4-2. 剥がれ・欠落
- 4-3. 硬化
- 5. 劣化した外壁コーキングを放置するとどうなる?
- 5-1. 外壁から雨漏りしてくる
- 6. 外壁コーキング補修の費用相場はどれくらい?
- 7. 打ち替えの費用相場
- 8. 打ち増しの費用相場
- 9. まとめ
1. 外壁コーキングとは?
そもそも外壁コーキングとは何を指すのでしょうか。
ここでは外壁コーキングの内容とよく似た言葉である「シーリング」との違いについて解説します。
1-1. 外壁の隙間を埋める充填材を入れること
「外壁コーキング」とは、外壁の隙間を埋める充填剤を入れることです。
充填剤そのものは「コーキング剤」と呼ばれます。
コーキングはゴムのような素材で、外壁の隙間を埋めるだけでなく、ひび割れ補修やキッチンと壁の隙間などの水回りといったさまざまな場面で使用される素材です。
コーキング工事を行う目的は以下の2つです。
- 1. 防水するため
- 2. 外壁の耐久性を高めるため
コーキングをして隙間を埋めることで、水が外壁内に入るのを防ぐことが可能です。
サイディングやタイルのような、貼り合わせる時にどうしても隙間ができてしまう外壁剤と特に相性がよく、現在多くの新築住宅にはコーキングが行われています。
外壁剤は地震の揺れや気温の変化、雨風といった外部の影響を受けるのを避けられません。
コーキングをしていると、柔らかい素材であるコーキング剤が緩衝材となり、外部の影響を和らげます。
外壁のひび割れや損傷を防ぐためにも、外壁コーキングは欠かせないといえるでしょう。
建物の劣化を防ぐ効果がある外壁コーキングですが、コーキング自体も紫外線や熱によって劣化します。
そのため、定期的なメンテナンスが欠かせません。
コーキング補修をして外壁の耐久性をより高め、防水性を確保することが大切です。
1-2. コーキングとシーリングの違い
隙間を埋める目地材として「コーキング」や「シーリング」がありますが、両者に違いはあるのでしょうか?
「コーキング(Caulking)」は隙間や穴を埋める「充填」を意味する言葉です。
対して「シーリング(Sealing)」は、「密閉する」という意味を持ちます。
コーキングとシーリングは、言葉そのものの意味に違いはありますが、役割自体は同じです。
どちらも目地材を指す言葉であり、その使い分けに明確な基準はありません。
なおアメリカの標準規格であるASTM C24においても、基本はシーリングですが、コーキングも同義だとしています。
2. 外壁コーキングの種類
一口に外壁コーキングと言っても、さまざまな種類があることをご存じでしょうか。
外壁コーキングは使用する場所や素材特性に合わせて使い分けがされています。
ここでは、よく使われる外壁コーキングを8種ご紹介します。
- ● アクリル系コーキング剤
- ● ウレタン系コーキング剤
- ● シリコン系コーキング剤
- ● 変性シリコン系コーキング剤
- ● ポリウレタン系コーキング剤
- ● ポリサルファイド系コーキング剤
- ● ブチルゴム系コーキング剤
- ● 油性コーキング剤
2-1. アクリル系コーキング剤
アクリル系コーキング剤は、アクリル樹脂を原料としたコーキング剤です。
水性のコーキング剤なので湿気の多い場所でよく使われていましたが、耐久性が低いため経年劣化が激しい素材でもあります。
その耐久性の低さゆえに、外壁コーキングには向いていません。
硬化する際に水分が飛んでしまう素材なので、乾燥後にコーキング材の量が不足する「肉やせ」と呼ばれる現象が起きやすいのも難点です。
そのため、近年はより耐久性の高いコーキング剤を利用するようになり、アクリル系コーキング剤はあまり使われなくなりました。
2-2. ウレタン系コーキング剤
ウレタン系コーキング剤は耐久性が高いのが特徴です。
ゴムのような弾力性と素材を選ばない密着性があるので、コンクリートのひび割れ補修などに使われます。
防水性と密着性がとても高く、塗装下地や補修などに適している素材です。
しかし紫外線に弱いため、屋外での使用は注意が必要です。
コーキング剤の上から塗装をするといった工夫が必要となります。
2-3. シリコン系コーキング剤
シリコン系コーキング剤は、シリコンが含まれたコーキング剤であり、耐水性や耐熱性が高いのが特徴です。
水を弾くため、浴槽や水回り窓のガラス周りなどによく使われています。
しかし、その撥水性の高さからコーキング剤に塗装することができません。
外壁の塗装予定がある場合には、シリコン型コーキング剤は避けるとよいでしょう。
近年は塗装ができるように塗料を密着させるプライマーが販売されています。
シリコン型コーキング剤を使って外壁塗装したい場合は、プライマーの使用がおすすめです。
2-4. 変性シリコン系コーキング剤
変性シリコン型コーキング剤は、耐久性と防水性に優れているため、屋内外はもちろん水回りでの使用が適しているコーキング剤です。
シリコンではない素材で作られており、シリコン系コーキング剤に比べると耐久性はやや劣ります。
しかし、 シリコン系コーキング剤とは異なり水を弾かないため、コーキング剤の上から塗装することが可能です。
外壁や換気扇周辺などによく使用されるコーキング材ですが、価格が高いのが懸念点です。
2-5. ポリウレタン系コーキング剤
ポリウレタン型コーキング剤は塗装や補修に適しているコーキング剤です。
防水性と密着性密着性がとても高い反面、紫外線に弱いので、屋外での使用時は上から塗装する必要があります。
コンクリートや、木材といったさまざまな素材を対象に使用可能です。
2-6. ポリサルファイド系コーキング剤
数種類の液剤を混ぜることで硬化する反応硬化型のコーキング剤です。
耐油性と耐候性に優れています。
2-7. ブチルゴム系コーキング剤
コーキング後に乾燥することで硬化する、乾燥硬化型のコーキング剤です。
粘着力の強さが魅力ですが、硬化後もべたつきが残るため使用箇所を選びます。
2-8. 油性コーキング剤
酸素と反応して膜を張るタイプのコーキング剤(マスティックタイプ)で、表面だけが硬化します。
1950年頃に油性コーキング剤が輸入され始めたことを皮切りに国内生産が始まったため、コーキング剤の元祖とも言える素材です。
3. 外壁コーキングの寿命はどれくらい?
外壁コーキングの寿命は一般的に5〜10年と言われています。
ただし、建物の立地環境やコーキング剤の種類、上塗り塗装の有無などによっても条件が変わるため、一概には言い切れません。
コーキングの耐用年数はさまざまな要素によって前後します。
たとえば、
- ● 紫外線
- ● 風雨
- ● 雪
- ● 寒暖差
が主な劣化要因です。
弾力のあるコーキング剤は、外壁剤の膨張や伸縮に合わせて引っ張られて劣化が進みます。
日当たりが良い場所や寒暖差が激しい場所でも、コーキングの劣化速度は上がってしまうのです。
コーキングはさまざまな条件で劣化が進むため、定期的に点検を行いましょう。
必要に応じてコーキング補修を行うことが重要です。
4. こうなったら補修のサイン。外壁コーキングの主な劣化症状
外壁コーキングは経年劣化するので、外壁の耐久性を保つためにもしっかりとメンテナンスすることが重要です。
ここでは外壁コーキングの補修が必要になったサインをご紹介します。
外壁コーキングの劣化症状を知って、補修タイミングを見逃さないようにしましょう。
4-1. ひび割れや破断
コーキング剤の伸縮性が失われて、ひび割れてしまったときは補修が必要です。
コーキング剤には可塑剤(かそざい)と呼ばれる成分が含まれており、紫外線を浴びると可塑剤が気化します。
それによりコーキング剤の柔軟性が低下し、ひび割れが発生します。
ひび割れが進むと、亀裂が深くなりコーキング剤がちぎれてしまう「破断」という状態につながるため注意が必要です。
コーキング剤のひび割れを見つけたら、早めに補修しましょう。
4-2. 肉やせ
コーキングの厚みが少なくなり細くなった状態を「肉やせ」と呼びます。
肉痩せが起きると、外壁材とコーキングの間に隙間ができてしまうため外壁の防水性が失われます。
防水性の低下により、雨漏りが起きやすくなるため注意が必要です。
4-3. 剥がれ・欠落
肉やせが起きたコーキングがさらに劣化すると、コーキングが剥がれてしまう「剥がれ」や「欠落」が起きます。
剥がれや欠落が起きると、隙間が大きくなるため、より防水性が低くなるでしょう。
雨漏りが起きやすくなるだけでなく、外壁材とコーキング剤の隙間からシロアリなどの侵入を許してしまう可能性もあります。
また、コーキングが剥がれると外壁の景観が損なわれます。
建物全体の印象を下げかねないため、早めの補修が必要です。
4-4. 硬化
コーキングが劣化している初期症状として「硬化」が挙げられます。
「硬化」とは、コーキング剤の柔軟性が失われて硬くなってしまう現象のことです。
コーキング剤そのものが硬くなると、外部からの衝撃や建物の伸縮に耐えられず、ひび割れを起こしやすくなります。
硬化が起きたからといって、焦って補修する必要はありません。
ただし、劣化症状のサインであるため、今後ひび割れなどが起きる可能性に注意しましょう。
5. 劣化した外壁コーキングを放置するとどうなる?
劣化した外壁コーキングを放置すると以下のような現象が起き得ます。
- ● 外壁から雨漏りしてくる
- ● カビやシロアリの被害を受けやすくなる
それぞれについて詳しく解説します。
5-1. 外壁から雨漏りしてくる
コーキング剤の劣化を放置すると外壁から雨漏りしてくる可能性があります。
ひび割れや剥がれなどの症状を放置すると、外壁とコーキング剤の隙間から雨水が侵入し、外壁材にも雨水が染み込むようになってしまいます。
雨漏りは外壁材の腐敗を招くものです。
コーキングだけでなく、建物自体の劣化を早めてしまうため、外壁コーキングの劣化症状を見つけたら早めに補修しましょう。
5-2. カビやシロアリの被害を受けやすくなる
外壁コーキングの劣化が進み雨漏りが続くと、外壁だけでなく壁や天井など、室内へも水滴が浸透します。
その状態が続くとカビが発生しやすくなるため、注意が必要です。
また、劣化したコーキングを放置すると、隙間からのシロアリの侵入を許してしまいます。
シロアリは木材を好んで食べるため、建物の構造物である木材が食べられてしまうと大規模な修復工事が必要になる可能性があります。
コーキング剤の補修費用よりも高額になるケースが多いため、コーキングの劣化は放置せず早めに対応することをおすすめします。
6. 外壁コーキング補修の費用相場はどれくらい?
外壁コーキングの補修費用はどのくらい必要なのでしょうか。
外壁コーキングの補修には以下の2種類の補修方法があり、補修方法によって費用は異なります。
- ● 打ち替え
- ● 打ち増し(増し打ち)
コーキングの「打ち替え」とは、古いコーキングを除去してから新しく充填し直す方法です。
一度古いコーキング剤を除去するため、手間と費用がかさむ傾向にあります。
「打ち増し(増し打ち)」とは、古いコーキングの除去が難しい場合に、上から新しいコーキング剤を充填する補修方法です。
古いコーキング剤を除去する手間がかからないため、費用は安く済む傾向にあります。
ここでは、打ち替えと打ち増しのそれぞれの場合の費用相場を解説します。
7. 打ち替えの費用相場
既存のコーキングを除去してから新たにコーキング材を充填する「打ち替え」は、打ち増しよりも相場が高めとなっています。
打ち替えの費用相場は、1㎡あたり700円〜1,200円です。
たとえば、30坪の建物のコーキング打ち替えをする場合は、総額14万円〜24万円ほどかかるでしょう。
8. 打ち増しの費用相場
打ち替えよりも費用が抑えられる打ち増しは、1㎡あたり500円〜1,000円で施工できます。
仮に30坪の建物で外壁コーキングの打ち増しをする場合、10万円〜20万円の予算を見積もっておきましょう。
ただし、外壁コーキングの補修をする際は、塗装などの付随作業もあるケースが多くあります。
DIYをしようとすると失敗したときに余計に補修費用がかさむ可能性もゼロではありません。
信頼できるプロに依頼して、コーキングと付随する作業もまとめてお願いすると安心です。
9. まとめ
外壁コーキングは建物の耐久性や防水性を高めるために欠かせません。
コーキング剤の種類は多種多様で、それぞれの特徴を踏まえたコーキング剤選びが、外壁を長持ちさせるために重要です。
劣化したコーキングは建物全体に大きな影響を及ぼしかねないため、劣化のサインを見つけたら早めに補修することをおすすめします。
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